三条表面処理センター

施設紹介

センターでは、組合内の3社のメッキ工場から受け入れた廃液を、薬品を使用して無害化し、環境基準をクリアした排水として放流するまでの一連の処理を行っています。

バッチ処理フロー

●受入槽

シアン受入槽、クロム受入槽、ニッケル受入槽、雑水受入槽があり、3社からの廃液を種類別に受け入れます。

受入槽 受入槽

●反応槽

受入槽から、シアン、クロム、ニッケルそれぞれの反応槽へ廃液を送り、一定量ごとに処理を行います。ここで無害化された排水と排泥は、各々決められた槽へ送られます。

反応槽 反応槽

●酸アルカリ処理ライン
(混合槽)

雑水と処理後の排水はラインに従い流れていきます。混合槽では毎日4回以上定時点検を行い、水質を確認します。自動処理でpHの数値をコントロールし、同時に亜鉛を抑える処理を行っています。U字型の管を沈めることで、水面の高低により隣の槽へと流れていく仕組みになっています。

酸アルカリ処理ライン

●薬品タンク(原液)

処理に使用する薬品の貯蔵タンク。苛性ソーダ、硫酸などの原液は希釈調合し、希釈槽へ送ります。

薬品タンク

●薬品槽(希釈)

制御盤の操作により薬品を反応槽へポンプで送り、一連の排水処理に使用します。薬品の減りを常にチェックし、十分な量を保つようにします。

薬品槽 薬品槽

●シックナー

90トンの排水を貯め、薬品を使いながら分離させます。上澄みは最終放流貯槽へ流れ、沈殿物は排泥として雑水用フィルタープレスへ送ります。

シックナー

●最終放流貯槽

全ての工程を終え、環境基準をクリアした排水はここに一旦貯め、毎日の蒸留分析により安全を確認しながら、1.9㎞先の信濃川下流へと放流しています。雨水も処理の上で排水します。

最終放流貯槽

●フィルタープレス

排泥を圧縮して、水分を68%まで絞ります。これにより、廃棄物の削減と再利用ができます。ニッケル系の排泥は専用のフィルタープレスで圧搾します。

フィルタープレスNo1 フィルタープレスNo2

●スラッジ

フィルタープレスで脱水した後の排泥をスラッジといい、廃棄物として処理します。月平均20トンの雑水スラッジが出ます。
ニッケルスラッジは再利用できる資源として、引取を依頼しています。

雑水スラッジ ニッケルスラッジ

●排ガス浄化装置

処理過程での化学反応により発生するガスを浄化する装置です。大気汚染にももちろん注意を払います。

排ガス浄化装置

●分析室

排水の成分を分析し、正確な数値を測定します。また各社からの受入廃液の分析も毎月行い、状況の把握に努めています。

分析室 分析室

●塩水噴霧機

排水処理とは違いますが、金属の錆びつきを調べる装置です。工場から請け負ったサンプルに連続運転で塩水の噴霧を続け、時間と錆びつき具合をチェックします。

塩水噴霧機